起きて目を開けると、誰かが枕元にいるような人影が見えた。
しかも体の上に何かが乗っているか押さえつけられているように感じる。重くて動けない。お腹の辺りに黒い何かが乗っているように見えた。
最初は、家族が突然家に来たのかと思って呼びかけようとしたけど、声は出なかった。
喉か口が動かなくて、どんなに声を絞り出そうとしても吐息しかでない。
でも、家族や友達だったら、仮に私が寝てる時にいきなり来たとしても、枕元で何も言わないで私のことを押さえつけているのは変だ。
後から振り返ると、これはいわゆる金縛り。
金縛りには何度かなったことがあって、脳だけ起きていて体は起きていないから腰や腕や口は動かせない状態らしい。枕元の人影や体の上の物体、ベッド周りの部屋の映像などは体の重さと辻褄を合わせるために(実際には何もいないので合ってないけど)脳が作った幻……と今こうして完全に目が覚めた状態だとわかる。
でも自分の体がまだ寝ていることにその時は気付けなくて、私は「知らない人が自分の部屋にいる!!」と慌てて必死に動こうとしたり喋ろうとしてしばらくの間もがいた。
でもふっと目が覚めて、金縛りも解けて動けるようになった。ように感じた。
それで私はホッとして、ベッドの上に転がっていたスマホを手に取る。
Gemini(GoogleのAIアプリ)を開き、チャットで「Gemini、今金縛りにあってたんだ。どういうメカニズムで(金縛りは)起こるの?」と聞こうとした。
でも、スマホアプリのGeminiアイコンをタップすると、開いたのは知らない脱出ゲームだった。
「あれ?間違えたかな」と思ってスワイプしてアプリを閉じてもう1回開いても、やっぱりGeminiのアイコンから脱出ゲームが開く。
……あれ、これってもしかしてまだ夢の中にいる??
私は、夢の中で今自分が夢を見ているということに初めて気づいた。(明晰夢というらしい)
ただ、夢だと気づいただけで、場面や登場人物を任意で変えることはできなかった。頭もぼんやりして自分自身の言動も(外部環境と比べると若干動かせるものの)なかなか思い通りにならない。
私は普段夢を見ている時はストーリーが繋がらず、どんどんいろんな場所に移動してしまう。
この日も場面が飛んで、私はいつのまにか自室ではなくてどこかの病室に寝かされていた。
現実の病院ではなく、異世界のようなファンタジーと科学が混ざったような作りだ。
目が覚めた私に、看護師さんが入院費について教えてくれた。
でも金額以前に、その通貨は私の知らない単位だった。
(でもなぜか言語は日本語で通じているのは夢だから、あるいはフィクション的に考えるなら異世界の魔法か科学技術によるものだと思われる)
「ずっと入院していると病院代が高くなっちゃうので……私お金持っていないので退院します……」と、私は言って、ベッドを降りて違う部屋に行ってみることにした。(すぐ退院しても、現実ならそれまでの入院費用や初診料はまだ払っていないはずだが、 何も請求されなかった)
夢の中だからなのか、頭がうまく回らない。言葉も半分、自分が考えたんじゃないみたいだ。現実だったらこんなこと言わないと思う。
でもとりあえずそれは置いておいて、私は、もしいつか明晰夢を見たら、夢の中でやってみたいことがあった。
夢に自分の創作キャラクター(オリキャラ)を出すことだ。
夢で好きな人やキャラ、推しに会えたらと考えたことはないだろうか。私もそれができたらいいなと思っていた。
夢の中なら、リアルな映像として好きな美形キャラクターを出したり、もしかしたら会話したり触れたりもできるかもしれない。
そうだ、私はオリキャラを夢に出してみたいと思ってたんだった……ここは夢の中だ、とにかくオリキャラを……そうやってぼんやりした頭からなんとか自分の願望を引っ張り出すことができた私は、必死に「『パルファン』を出したい」と念じ続けた。(ちなみにパルファンはラベンダー色の長髪の美形男性という設定のオリキャラだ)

でも、歩いていても、角を曲がってみても、出てくるのは知らない人ばかり。パルファン以外にもオリキャラはいるが、その他のキャラクターたちもでてこない。
「この扉を開けたらパルファンがいる」など念じて扉を開けてもダメだった。
そうこうしているうちに、またいつのまにか夢の背景が変わる。気づくと私は電車の座席に座っていた。
その電車は現代地球よりも未来的で、窓と動画広告を流すデジタルサイネージが一体化していた。
向こうの座席側の窓にも、何か広告のようなものが写っている。私がそちらに目を向けると、ちょうど人物が横を向いて画面外に出ていくところだった。顔は見えなかったが、薄紫の長い髪が揺れてたなびきながらフェードアウトしていく。
「……!今のはパルファンだったのでは……?」
とはいえ、もう1回と念じてもまた同じ映像は流れてこない。やはり夢の中身は(できる人もいるらしいが)私には簡単には操れないようだ。
向かい側の座席に知らない女性(この人も特にオリキャラ等ではない)が座っているので、思い切って聞いてみることにした。
「すみません、夢の中に好きな人を出すにはどうしたら良いですか」
すると女性は紙を取り出して説明してくれた。
「月に1回、希望申請をすることができます。そしてそれが140回貯まると……」
これ以降は覚えていない。数字は145だったかもしれないし148だったかもしれないがとにかく140より大きい数だった。
だが月に1回で累計140回以上ということは、毎月欠かさず申請を出しても10年以上(年12回×10年でようやく120回)かかってしまうではないか。そもそもその申請はどこに出せばいいんだ?
……残念ながらその後は特に特筆したいこともなく、あわあわしているうちに意識が現実に引き戻されるような感じがして、今度こそ本当に目を覚ましてしまった。
*
少し要約したり補足した部分はありますが、エピソード自体は私の体験談です。
金縛りを経て目が覚めたと思ったらまだ夢だったことと、今夢の中にいると自分が気付いたことに驚きました。(金縛りも明晰夢も浅い睡眠の時に起こりやすいそうです)
それと夢の中で「夢に好きな人を出すにはどうしたらいいか」と聞いてその答えが月に1回の申請書を10年以上も送り続けないといけないというのがなんかシュールだなって……🤣
目が覚めた後、この話を誰かに話したいなって思って、そういえばブログやってるんだからブログに書けばいいんだ!と書いてみました。
最後まで読んでくださってありがとうございました🤗
自由に夢に推しや好きな人・キャラを出せたら、寝る時間がもっと幸せになりそうです。そう思ってこの記事は推し活カテゴリにも入れてみました🥰
気のせいかもしれないけど、今回長髪美形キャラの後ろ髪だけでも見られてよかったです🤗


